第九回 ロックの話って、 |
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兜 |
みうらじゅんのアイデンティティじゃないけれど
ロックをやる人って、社会のなかで、やりたいこと
との軋轢の中で戦うオレみたいな感じがあるじゃない
ですか、あれ、つまらないですね |
熊田 |
そうそうそう、つまんない、 |
兜 |
つまんないですよね |
熊田 |
そんなもん人に見せんなと思います、
そんなもんみんなやってるんだし、 |
兜 |
「戦う(社会と)オレ」ってなんでつまんない
かっていうと、ありふれた話だから・・・ |
熊田 |
ありふれてますよ、だから、そういう
人の音楽も、その程度でしかないから |
兜 |
本当の自分はこうじゃないんだ!的な
社会との軋轢との戦い・・・ |
熊田 |
社会・・・ |
兜 |
戦いなんて、感じたこと、あんまないっすよ |
熊田 |
おれもない |
兜 |
そういう言葉使いたくなるときもあるけど
ただ、そういう言葉を使うと伝わりやすい・・(笑) |
熊田 |
そうそうそう、伝わりやすいんですよ |
兜 |
別に戦いとも思ってないし、異端だとも
おもってないし |
熊田 |
全然おもってないオレも、全然異端とかそんな、
やっぱそれはどっかで分けてるんですね
自分とは違うみたいな、それがロックだみたいな |
兜 |
ロックの話ってそこらへん多くないですか? |
熊田 |
おおい、ものすごく多いですよ |
兜 |
だから、あの突破できない音楽ばっか
多くなる |
熊田 |
おんなじとこでね |
兜 |
対立図式でしか見てないから、 |
熊田 |
そうそうそう、 なんか壁があって、その壁に
ぶつかっているオレ、 |
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兜 |
(笑) |
熊田 |
そう、そういう人達が壁のとこにいっぱいいて
誰も突破しないの、それで
そこで話が終わっちゃうんだもん
ごたごたごたやって |
兜 |
(笑)
本当いうと、壁なんてあったのかぁ ?ってとこで
やらないといけないですよね |
熊田 |
そう、そんなんあったの、そんなん関係ないって、 |
兜 |
関係ない |
熊田 |
それね、音楽とか、それだけじゃなくて
全部だと思いますよ |
兜 |
もっと、大股でポンとまたげばいいんだよ |
熊田 |
そうそうそう、そんなん、 |
兜 |
うん |
熊田 |
なんかねえ、やっぱ、発想がなんか安易なんですよ
多分 、これが成功の道だ、こうやって、ああやって、
今までこうやってきたのが成功の道だとか、そこに
乗っかってるんですよ、みんな |
兜 |
ああ、 |
熊田 |
村上ポン太ってドラマーいるじゃないですか
あの人は若いときから、おれはドラマーにしか
ならねえって、なんだろ、もうそういう路線じゃ
ないんですよ、なに、音楽学校とか、バンド組んだり
とか、そういうのはまったくないの、 |
兜 |
おう、 |
熊田 |
まったく関係ない路線で、おれはドラムしかやらないって
で、結局ドラマーなっちゃったんだけど |
兜 |
はあ、 |
熊田 |
やっぱ、突破するっていうか、関係ないんですよね |
兜 |
関係ない |
熊田 |
そういうこととは |
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(つづく) |