対談 - Inside promenade
 
 

 

本に書いてあるような話、世間で話されているような話
には、もううんざりした二人がここにしかない話を二人だけ
で話すことがもったいない気持ちになったことから、この
ような対談形式で紹介してみます。
inside promenade=内的散策

 
 
 
 
兜 仁
34歳
新潟県生まれ
ARTをしている
熊田 昌彦
34歳
埼玉県生まれ
小説を書いている
 
 
対談の映像-3回目ー
〜第十回の対談から〜
 
     
 

第十ニ回 エロスの世界
   
おれね、エロスとかね
本気でやっていれば
かなり変態になると
思うんだけどね
熊田 あ、そう
どこか羞恥心が
強い人間だから
制御しているところが
あるんですよね
熊田 うーん。エロス・・・

そうっすね
あれもなあ、
パターンちゅうかなあ・・・

熊田 そう、なんかね、そう
なんかフランス人が
全部やっちゃったみたい
ですよ
熊田 全部やってるんですよ、そう
だからねえ、あれもねえ
もうないんですよ
悪い物の発想と同じで
結構ねえ、想像しやすいっていうか
ああ、あれだキリスト教
の話になっちゃいますね
熊田 あれ、官能小説とか
全然エロくないと思うんだよねえ
ああ、
熊田 また、おんなじこと
やってんなって感じ
ああ、
熊田 なんでこの先に、先っていうか
バリエーションがないのかなあって

おれね、官能小説やろうかと
おもったんですよ

熊田 あはは(笑)
面白いっすねえ
いつ思ったんですか
うん、最近
熊田 ああ、最近(笑)
なんでかっていうと
熊田

ちょっと、読んでみたいですねえ

 

なんでかっていうと
そこらへん自分、開発
してないんで
開発したら、
どんなふうになるっかっていうのが
見えないんで

熊田 ないですからね
わかんないんで
熊田 ああ
だからあ、ちょっと興味あるんですよね
熊田

ふうん

そこらへん、不得手なものだから
あんまり触れてこなかった
入ってみようかなああって、
実地でも(笑)

熊田 ははは
実地は難しいだけども
どうなるかわかんないけども
熊田

どうなるのかなあ?

ただね、筆が進みそうな気がしたんですよ
熊田 すごいですね、その予感は
すごいですよ

なんでですか?
ああ、それ決定的な予感じゃないですよ

熊田 なんとなく?
なんとなく
熊田 ううん

ちょっと体に興味があって、今

熊田 なるほど、ちょっというか
それは前からなんじゃない
いやあ、影響されているのかも
しれないですねえ
熊田 うん
あ、そうそう、物つくりだしてから
体を意識することがすごく
多くなって、
この前も
水を使って、作る話してたじゃないですか
なんか、わかったんだけど
水使ってつくってると
エロやってるときと
だいたい同じだなって
熊田 そうかも、しれないね
それ、この間いわれてね
ああ、そうかって思ってね
なんか、もの作るときの
行為ってかなりエロいんですわ
そこの、まあ、その
文法から進めるわけ
じゃないんだけど、
うんと、
ものつくっていると
だんだんだん、エロくなってくるんです
てことは、オレ健康になってるんじゃねえかな
おれって?
熊田

健康じゃないですか、うん、うん

なんか感性も開いてくるから
エロスも開いてくる
熊田 うん
うん、そこで、なんか
小説もなんかそういう
描き方できるんじゃねえかなって
熊田 なるほど、なるほど
なんかね、物を触ると
水とか触ると、エロいっすね
あれはね
熊田 うん

なんかよくわかんねえな・・・
でもやってけば、やってるほど
そういう感じになるんで、
なんかあるんでしょう

熊田 うん、
まだ、わかんない
まだ未知の領域だから
熊田 うん
でよくアラーキーが
おばはんの写真とか
とるじゃないですか
なんか最近、
あれが入ってくるんですよ
熊田 はいはい
なんなんだろうかなっておもって
熊田 肉ですかね
肉じゃないですね
肉以上のものがありますね
熊田 うーん
やっぱ水ですね
粘液的なものがありますね
熊田 おれ、アラーキーは
肉しか感じないですね
あ、そうですか
あの、女から粘液って
染み出すじゃないですか
おそらく
匂いだとかも
それも一つの
環境みたいなものじゃないですか
なんかねえ
地球でも、なんでも
熊田 水からできている
あるでしょ、
おれらも
ほとんど水からできているし
熊田 うん
よくSEXとかすると
男が女の中に吸い込まれて
いくみたいな
神話とか、たくさんあるけど
竜宮城でもそうじゃないですか
胎内でもそうなんだけど、
そうすると、
また、
宇宙的なところと
つながるような
水を媒介にして
なんか、そんなイメージが
すごくあって
少し深入りしようかなって思って
実地でも(笑)へへへ
実地は難しいんだけれども
熊田 実地うん、まあ、そういうことですよね

そうそう、アラーキーなんて
カメラ撮りながら
やるらしいですね

熊田 うーん
  (おわり)
 
 

後期〜対談を終えて〜

 まず、わたしは熊田さんと話すことがなにより面白い。
色々な要素がありすぎるので、何が面白いかは言葉では
語れない。近い言葉でいえば、いっしょに冒険をしている
感じかもしれない。
 
 見渡すと、その冒険をする上での回りの環境への不満や
愚痴も少なくはない。ちょっと、ここは反省することではある
とおもっている。
 快くない状況を憂いてもいても、どうも何も伝わらないとい
うことがわかってきたことが今回の収穫であると自分はおも
っている。なにが面白くないと言葉で表すことはどうもなにも
実態がないので、リアルでないらしい。 だから言っても意味
がないばかりでなく、自分のテリトリの批判をされているよう
にも誤解され、ロクなことになりかねないのかもしれない。
そうすると、全然うらやましい場所ではなく違うイヤ〜な感じ
の場所になっちゃいそうだ。
 なので、これからの私は、なにが面白いのかを具体的に
表していくばかりの人になろうと思った。
 ぼくの好きな みうらじゅんでも、横尾忠則でも、糸井重里
でも、よく考えれば、あんまり憂いを言わないで、面白いこと
を面白そうにやっているだけだった。

 ただ、熊田さんとの語らいは、なんか面白いことないかなあ
ってのが基本にあり、どうも遊びにくいなあっていってるだけで
基本はよく遊びたいだけなのです。
 
 わたしも熊田さんも、お互いの意見にうなずいているから、
二人は、だいたい同じ考えをしているようにどうしても見える
が、はっきりいって、全然違います。
 ただ、基本は面白いことが好きであり、自分の考えに囚われる
ことはばかばかしいとおもっているので、どんどん人の話を聞き
すぎるので、同じような考えに見えてしまうかもしれません。
 この第12回の対談なんて、熊田さんが一番快くおもってない
事柄じゃなかったのかな?わからんが。

  つうことで、まあ、ひとまず終わります。勝手な放言なので
ご容赦ください。今月はこの作成ばかりしていたから、おれも、
自分のフィールドの立体、平面のものづくりに帰りたくなりました。
 読んでくれた人ありがとう。こんな企画に付き合ってくれた熊田
さんありがとう。 また、機会があったら、他の方、こんな対談やり
ましょう。誰もやらんかな・・・・・だはは(笑)



 

 
 
いままでの対談
 
  第一回 人が死ぬってどんなこと?  
  第二回 ポーカーは勝たなくたっていい  
  第三回 能力開発セミナーにもしいったら  
  第四回 どこにリアルはあるの?(1)  
  第五回 どこにリアルはあるの?(2)  
  第六回 記憶されることを基準にすると見えてくる  
  第七回  たゆやかなもの  
  第八回 コミュニケーションについて  
  第九回 ロックの話って  
  第十回 健康か、健康じゃないか、それだけ  
  第十一回 もしも持ち上げられたら HOME